お腹の支えって何?フルートを吹くのに最も大事な呼吸のコントロールとお腹の支えについて

【はじめに】フルート演奏でお腹の支えや呼吸法がわからないあなたへ
「お腹で支えるって結局どういうこと?」「腹筋に力を入れるの?」「横隔膜ってどう使えばいいの?」「腹式呼吸じゃなきゃダメ?」
フルートを学ぶ中で、誰もが一度は戸惑う“呼吸”と“お腹の支え”のこと。レッスンで「もっとお腹で支えて!」「横隔膜を意識して!」と言われても、正直どうすればいいのか分からない……そんな経験はありませんか?
フルート演奏では、肺から出る息をコントロールしてよい音を安定して鳴らせるようにするには「お腹の支え」が不可欠です。さらにお腹の支えが身につけば、フルート演奏における技術的な問題の解決、また精神的な安定にも繋がります。このフルート上達に欠かせない「お腹の支え」、目に見えないので説明も理解も難しいと思われがちですが、具体的な筋肉とわかりやすい簡単な動作でコントロールできる技術です。
この記事では、国神フルート教室の山下萌が
- 「お腹の支え」とは何か?
- 横隔膜をどのように使うのか?
- 腹式呼吸について
- なぜ“支え”が重要なのか?
- 初心者にもできる感覚のつかみ方・練習方法
といったテーマを、専門的かつ分かりやすく解説していきます。
「なんとなくできてる気がする」から卒業し、呼吸や支えの理解を深め身体を正しく使って、より楽により響く音を目指しましょう。
【基本】フルート演奏における「お腹の支え」って何?
息のコントロールに不可欠な“支え”
お腹の支えとは、息が出るのを“コントロールするブレーキ”のようなものです。息を安定させてコントロールするために必要なのがお腹の支え。出ていく息に対する抵抗力。腹腔内圧。丹田、肚。フルートの場合、息のコントロールと支えは特に重要です。フルートは無抵抗に近い吹奏感(=抵抗感が少ない)のため息が逃げやすく、安定した音を保つには自分で息の量・速度をしっかり管理する必要があります。
お腹の支えを身につける目的
・息をコントロールするため
・安定した音を保つため
・身体的な負担を減らすため
・精神の安定を得るため
【仕組み】呼吸を支配するカギ「横隔膜」とは?
呼吸とお腹の支えを身につけるのに重要な横隔膜を知ろう
お腹の支えを使ってしっかり息をコントロールできるようになるために、知っておくと助けになる解剖学的知識があります。鍵を握るのは「横隔膜」という骨格筋です。横隔膜のことを知るのに栗原友介氏の「強靭で健康な肉体を簡単に実現する横隔膜トレーニング」が参考になります。特に、横隔膜には感覚受容器が少ない、お腹を膨らませることは横隔膜にしかできないという事実は目から鱗でした(ただし具体的なトレーニングの部分に関しては確信が持てなかったので言及を避けます。)。それでは横隔膜の重要な働きと特性を見ていきましょう。
横隔膜はどこにある筋肉?
横隔膜は胸の部分(胸腔)とお腹の部分(腹腔)を仕切る「うすくて大きな筋肉の膜」です。体の中でちょうど「みぞおちの奥あたり」にあります。肋骨の下縁にぐるりと付着しており、肺の底面に沿ってドーム状になっています。簡単にいうと呼吸をするための主役の筋肉です。

横隔膜の2大機能「呼吸」と「腹圧」
次に横隔膜の2つの機能を確認します。
①呼吸を助ける
横隔膜の一番大切な働きは、呼吸(息を吸ったり吐いたり)を助けることです。
・息を吸うとき → ギュッと縮んで下に動く
・息を吐くとき → ゆるんで上に戻る
この動きによって、肺がふくらんだり縮んだりします。

眠っている時にも呼吸ができるなど横隔膜は無意識的に動く一方、筋肉なので自分の意志である程度コントロールすることもできます。フルートを吹く時は横隔膜を意識的に動かしている状態です。
②腹圧を発生させる
横隔膜はまた腹圧発生の主体です。腹腔内には臓器がぎっしり詰まっていて、周りを骨や筋肉が隙間なく密閉しているので腹腔内には内圧が生じます。腹腔内圧の調整は横隔膜と腹筋群でお腹の容積を変えることで行います。腹圧は身体を支えるための重要な役割を担っており、体幹筋力を上げるのに最も重要なのがこの腹圧を上げることです。体幹力=腹圧といっても過言ではありません。そして腹圧のおよそ70%は横隔膜が上から腹腔を押し下げる力によって生み出されており、横隔膜こそ腹圧発生の主体で体幹強化に最も重要な筋肉であるといえるのです。
フルートのお腹の支えとは腹圧のこと!
この腹圧こそお腹の支えの正体です。腹圧を保ったまま息を吐くということは普通腹式呼吸では上がっていく横隔膜をしっかり下げたまま、つまり出ていく息に抵抗するようにお腹で支えてコントロールするということです。
横隔膜の意外な特性2つ
フルートの呼吸とお腹の支えを理解する上でキーポイントとなる横隔膜に関する驚きの事実を2つ紹介します。
①横隔膜は筋紡錘を持たない=横隔膜は意識しにくい筋肉!
筋肉は知覚神経で感じることができますが、そのために欠くことのできない重要な役割を担っているのが「筋紡錘」。筋紡錘とは筋肉内にあって、筋肉の伸び具合を感知する感覚受容器です。筋紡錘のおかげでどんな姿勢でも動きでも、体でその動作を行っていると感じることができます。
ところが横隔膜にはこの筋紡錘がほとんど存在しないとされています。つまり横隔膜は今伸びているのか縮んでいるのか、動いているのか止まっているのか、などがわかりにくく、その存在すら自覚しにくいということ。意識的に動かすことができるのに、その動きを感じることができないのです。
ちなみに、肋骨を動かし胸式呼吸の時に主となって働く肋間筋には筋紡錘が豊富なので、胸式呼吸は意識しやすくやりやすい呼吸です。そのことがさらに腹式呼吸をわかりにくくやりにくくしているのです。
②横隔膜は吸気において「お腹を膨らませる」動きのできる唯一の骨格筋!
知覚できずわかりにくい横隔膜ですが、間接的にならその動きを感じることができます。それは「お腹を膨らませる」という動作によってです。吸気においてお腹を膨らませる動作ができるのは、唯一“横隔膜”だけなのです!つまり横隔膜が働かないと腹式呼吸や後に紹介する方法で息を吸うことはできないのです。
横隔膜が収縮して臓器を上から押し下げるという外から見ることはできない動きが、お腹が膨らむという目に見える動きを生みます。このように、目に見えず自覚しにくい横隔膜の動きも、お腹を膨らませることで見ることも感じることもできるのです。
【やり方】初心者でもできる!お腹の支えを強化した呼吸トレーニング
支えがわからないならお腹を膨らませよう
お腹の支えを使って息をコントロールするための鍵となる「横隔膜」について、その働きや特性は理解できました。ではフルート演奏におけるお腹の支えはどうやったら身につくのでしょう?答えは横隔膜を使ってお腹を膨らませれば良いのです。お腹の支え(腹圧)を保ってフルートを吹くには、息を吸う時に膨らませたお腹を吐く時もキープしたまま吹きます。私が実践するこの常にお腹を膨らませてする呼吸は、私の知る限りでは山田知生氏の著書「スタンフォード式疲れない体」に紹介されている「IAP呼吸法(腹圧呼吸法)」と近い、ほぼ同じと感じましたので、以下「腹圧呼吸」と呼ぶことにします。
「腹圧呼吸」実践ステップ解説(①〜④)
では腹圧呼吸の練習方法をご紹介します。
①お腹を膨らませながら鼻から息を吸う。
②吸った状態で息を止め、お腹を膨らませたままキープ
③お腹を膨らませた状態をキープしたまま口から息を細く長く吐く。
④お腹を膨らませたままで吐ける限界まで息を吐いたら再び鼻から息を吸う。
※その後は②③④を繰り返す。
【解説】
椅子に座って、無理に背筋をピンと伸ばしたり胸を張ったりはせず、自然にむしろやや背中を丸めるようにしたほうがやりやすいと思います。
①について、前述の通り横隔膜はその動きを知覚しにくい筋肉であるため、お腹を膨らませることで横隔膜の動きを“操作的に感じて”横隔膜を下げています。これも解説した通り、呼吸において「お腹を膨らませる」という動作は横隔膜にしか成し得ません。初めはお腹が膨らむのを目で見て、触って感じながらゆっくり行います。慣れてきたらだんだん素早く吸えるようにしていきます。
②は息をグッとお腹で溜めるように。この「溜め」がお腹の支えの感覚です。吐く前にまずお腹の支えに注意を向けさせ、呼気時にもこれを意識して維持しやすくなります。
③ここが一番難しいところ。通常の腹式呼吸では息を吐く時はお腹をへこませ、横隔膜もそれに伴い上がっていくのですが、腹圧(つまりお腹の支え)を保つため横隔膜を下に張ったままにしなければいけません。これは通常の呼吸では自然に起こらない現象です。横隔膜を“下げたまま固定”しながら吐くには、下腹部・骨盤底筋・腹横筋などと協調して腹腔内圧を維持する必要があります。お腹がへこんでくるのに抵抗するように、お腹の内側から外側と下側へ押すように、お腹の中にボールがあって呼気でそれを膨らませるイメージで。

横隔膜を下に張ったまま息を吐くということは、おそらく肋間筋など胸式呼吸で使われる筋肉も多少動いていると推察されますが、これは意識しなくてよいです。また完全にお腹を膨らませておくことは難しく、特に腹部の上の方がへこんできてしまいます。なるべくキープ、なるべく抵抗する、ということです。そしてあくまで基本は、いうことです。実際フルートを吹く際に、もっと勢いのある音や強い音を鳴らす必要のある時などは、臨機応変にお腹を強くへこませて(腹筋を収縮させて)息を吹き込むこともあります。しかし基本的にはお腹を膨らませてお腹の支え(腹圧)をキープすることで、安定した呼気を長く保つことができ、密度の高い遠くまで届く音が鳴らせるようになります。
④について、実際フルートを吹く際にどうしても息が足りない時や、もっと音を長く伸ばさなければならない時は、お腹を膨らませたままで吐ける限界まで吐いた後、さらに腹筋で絞り出して音を持続させることもありますが、この腹圧呼吸の練習は腹圧を保ったまま呼吸するトレーニングなので、その範囲で行います。息を吸う前に横隔膜を下げていることで、すでに肺が空気を取り込む準備ができている状態なので、空気が無理なく自然にスムーズに入ってきます。
腹圧呼吸のポイントまとめ
・鼻から吸ってお腹を膨らませる
・息を止めて“膨らんだお腹”を感じる
・吐くときもお腹を膨らませたまま
・内側から外へ押し返すようにイメージ
腹式呼吸との違い フルート演奏において
- Q腹式呼吸とはどう違うの?
- A
どちらも横隔膜を使いますが、使い方が違います。これはお腹の状態で確認するとわかりやすいです。腹式呼吸は息を吸うときはお腹を膨らませ(横隔膜を下げる)、吐く時はお腹をへこませますが(横隔膜を上げる)、今回ご紹介した腹圧呼吸は吸う時も吐く時もお腹を膨らませておきます(横隔膜を下げておく)。呼気時にお腹の支えを生成する主な筋肉も違います。腹式呼吸におけるお腹の支えは主に腹直筋を収縮させることで発生します。腹圧呼吸におけるお腹の支えは、腹圧を発生させる横隔膜や腹横筋など、コアマッスルの働きにより発生します。
吸う時のお腹の状態
(横隔膜)吐く時のお腹の状態
(横隔膜)吐く時に「お腹の支え」を作る主な筋肉 腹式呼吸 膨らませる
(下げる/収縮)へこませる
(上げる/弛緩)腹直筋など 腹圧呼吸 膨らませる
(下げる/収縮)膨らませる
(下げる/収縮)横隔膜、腹横筋など ただ、フルート演奏のために色々と呼吸法を試していくうちに、フルートを吹くことにおいては、結局腹式呼吸も腹圧呼吸も同じことをしているのだということがわかってきます。腹式呼吸の呼気で全く横隔膜や腹横筋を使わないわけではないし、腹圧呼吸の呼気で全く腹直筋を使わないわけではないからです。「腹圧呼吸=支えを強く意識した腹式呼吸」と言ってもよいでしょう。
私の腹式呼吸失敗経験から
管楽器を吹く時の呼吸法として、一般的には腹式呼吸が良いとはよく言われますね。私もうまくなるにはみんながやるように腹式呼吸で吹かなければならないのだと思い込み、腹式呼吸だけにこだわってどうにかして習得しようとしていたことがありました。ところが、
・息を吸うときに横隔膜を下げてお腹の方に息を入れるように
・胸や肩は絶対に上がらないように
・吐くときは横隔膜を上げてお腹から息を絞り出すように……
などと意識すればするほどうまくいかないのです(横隔膜には感覚受容器がないということを考えれば納得ですね!)。一般的に腹式呼吸の方が胸式呼吸より多量の空気を取り込めると言われますが、私はお腹を膨らますだけでは息をじゅうぶんに吸えない感じがしたし、実際息がすぐになくなってしまうのです。お腹だけを動かして吸おうと意識すると吸うのに時間がかかるので、演奏中素早い息つぎが必要な時には使えません。息を吐き出す時は力がいるし、お腹をへこませながら吐いていくと呼気を長く安定させることが難しいと感じました。
胸や肩を大きく動かす方がたくさんの息を肺に取り込める感じがしましたが、それでは体に余計な力が入ってしまうし、そもそも胸式呼吸はいけないと言われているのだから絶対にダメなのだ!とそのような考えに捉われ悩み苦しんでいました。
今は「方法にこだわりすぎず、自分の音や体の感覚を優先する柔軟な呼吸のあり方」を大切にしています。この呼吸法はこの筋肉しか動かしてはいけない!などと固執する必要はありません。色んな呼吸法を試したりミックスしたり使い分けたりしても良いのです。私は今はいわゆる「腹式呼吸」をフルート演奏時の基本的な呼吸法としては使っていませんが、腹式呼吸は身体全体を合理的に使う自然な呼吸法です。先に述べたように実際のフルート演奏で臨時的に使うことも多いですし(というか無意識に使っていると思う)、筋力を動員して大量の息を勢いよく吐けますから、いずれにせよ必ずマスターしておくべき基本の呼吸法です。元々筋力の強い大柄な人や外国人には合うと思いますし、男性は普段の呼吸が腹式呼吸だといいますから自然にできるのではないでしょうか。
【効果】お腹の支えがフルート演奏に与えるメリット
フルートの演奏技術に関する効果の例
・息が長く続くようになる
・良い音が安定して鳴らせるようになる
・アンブシュアが安定する
・遠鳴りする豊かな音が手に入る
・音程の悪さが改善する
・指が回るようになる
・タンギングがうまくできるようになる
この他にも様々な嬉しい効果が望めます。
お腹の支えがないとどうなる?よくある3つの例
では逆に、「お腹の支え」ができていないとどうなるのでしょうか?
① 音がスカスカ・頼りない
→ 呼気のコントロールがされず、息が力なく無駄に逃げて芯のないフワッとした音になります。自分ではしっかり吹いているつもりでも遠くまで届いていないことが多いです。
② 音程が安定しない
→ 支えがないと音が上ずったり逆にぶら下がったりします。音程が悪いと言われる人は、実は息の方向よりも「支えのなさ」が原因のことが多いです。
③ 息切れしやすい
→ 素早くじゅうぶんに息を吸えず、呼気がコントロールされずに無駄に使われるので、息が長続きせず音楽のフレーズを保つのが難しくなります。
これらはどれも、「横隔膜を使った息の支えとコントロール」が足りていないことで起きやすい問題です。
精神の安定ももたらすお腹の支え=腹圧=丹田
そして私がこの腹圧呼吸の最大の利点と感じるのは、この呼吸法で精神の安定も得られる点です。吸う時も吐く時もお腹を膨らませるように保つことで体がブレずに安定し、丹田の意識が強く持てるようになります。おへその下にある丹田はつまりこれも簡単に言ってしまえばお腹の支えのことであり、ここが意識できるようになると身体の中心が感じられ、余計な力みがとれ自然体になります。自然体とはリラックスしてなおかつ集中した心身の構えのこと。具体的には次のような効果があります。
・人前での演奏であがりにくくなる
・集中して練習できるようになる
・演奏時や練習時に疲れにくくなる
・脱力できるようになる
・フルートが楽に吹けるようになる
丹田を意識したこの腹圧呼吸は本番前のイメージトレーニングにも応用できます。演奏時の呼吸と、イメージトレーニングや精神安定のための呼吸が同じなら一石二鳥、両者がつながりやすく非常に効率が良いです。丹田、精神的な安定、イメージトレーニングと呼吸の関係についてはまたの機会に詳しく述べることにします。
【さいごに】呼吸やお腹の支えに関する注意点
大事なことは息を安定させてコントロールすること!
世の中には数え切れないほどの呼吸法が存在しており、管楽器やフルートにおけるお腹の支えについても人によって言うことが様々なので、何を信じていいのか混乱してしまうことも多いと思います。でも忘れてほしくないのは、どれが正しいとか間違っているとかではなく、どの方法も全てやろうとしていることは同じ、息を安定させてコントロールすること!それを自分に合う方法で実践しているに過ぎないのです。それがわかっていればもう迷ったりすることはないでしょう。
個々の体格や性格、筋力、筋肉の使い方は異なるため、ある人にはうまく行く呼吸法がある人にはしっくりこないことがあるのは当たり前です。それを考えずに自己流で誰かの真似をしようとしたり、マニュアル通りの指導や押し付けの指導を受けたりしてしまうと、無理をして音を出すことで自然な表現ができなくなり、苦しくなってしまいます。自分に合った呼吸コントロール法で楽にフルートを吹けるようにすることが大事です。色々試してみるのが良いと思います。一つの方法を知ることはもう一つの方法を知ることにもなります。その上で自分がしっくりする方法を見つけたり、自分に合うように組み合わせたり編み出したり、独自のやり方を模索してみてください。
お腹の支えの感覚を身につけることはフルート上達への近道です。むしろお腹の支えなしにフルートの上達はあり得ないと言った方が良いでしょう。記事を参考に、ぜひ試してみてください。
国神フルート教室での指導について
国神フルート教室では生徒さんの体格や性格、個性を活かすように指導します。マニュアル通りの指導でも押し付けの指導でもなく、生徒さん一人ひとりの悩みや目標に寄り添い、より良い演奏ができるようお手伝いします。
呼吸のコントロールとお腹の支えについては国神フルート教室が最も重要視している部分ですので、大きな問題がなくても定期的に確認したり話題にする部分ではありますが、生徒さんの演奏をよく聴き観察して、呼吸コントロールと支えに問題や改善できる点がありそうだと判断すれば、あるいは生徒さん自身が呼吸や支えに悩んでいるのであれば、まずはいろいろな呼吸を試してもらいます。初心者はまず横隔膜を使った自然な呼吸である腹式呼吸で呼吸の基本を学びます。その上で今回ご紹介した腹圧呼吸はもちろんお勧めできるので、重点的に練習してみて音が変わるかどうか、悩みが解決しそうか、楽に吹けているかを見極めながら、生徒さん自身の感覚も聞き取りながら、微妙に変えたり組み合わせたり、その人に合ったやり方を一緒に探っていきます。
お腹の支えを体感した生徒さんの喜びの声
・「横隔膜を意識することで濃密な音が出るようになった!こんな短期間で変わるなんて!!」(10代女性)
・「確かに音が違う」(70代男性)
・「タンギングがスムーズにできるようになった」(40代男性) など
実際にお腹の支えを体感してみませんか?
この記事を読んで「なるほど!」と思っても、体の使い方は実際にやってみないとわかりにくいものです。
私のレッスンでは、生徒さん一人ひとりの身体の動きに合わせて、「支え」が実感できるまで丁寧に指導しています。
「腹式呼吸がうまくできない…」
「なんとなく吹いていたけど、もっと響かせたい!」
そんな方にこそ、一度“支えのある音”を体感してみてほしいと思います。
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