楽譜を読む上での約束事!タンギングをする場所を覚えましょう

アーティキュレーションを守るということは楽譜を読む上でのマナー
フルートを始めて間もなく運指も習ったばかりの頃は誰でも、楽譜を読むというと音の高さとリズムを読むのに必死です。
ところが音の高さやリズムを読むのと同じくらい大事なことが楽譜には書かれています。それが「アーティキュレーション」です。
アーティキュレーションはスラーやスタッカート、テヌートやアクセントなどの記号で表され、音を区切ったり繋げたりしてメロディーやフレーズに表情をつけるものです。管楽器の場合アーティキュレーションは基本的にタンギング(舌突き)によって作られます。
アーティキュレーションは作曲者や編曲者がこう吹いてくださいと楽譜にしっかり書き込んでくれています。だからアーティキュレーションを守るということは楽譜を読む上でのマナーのようなもので、これをやらないと楽譜を読んだことにはなりません!というくらい大事なことですが、実はおろかにされてしまうことが多いのです。
楽譜を読み始めた早い段階でやっておかないとあとで苦労します。ぜひ始めからアーティキュレーションを正しく読む癖をつけておきましょう♪
アーティキュレーションの細かなニュアンスは曲の作られた時代や様式、曲やフレーズのキャラクターなどによって微妙に変えることが多く、これは経験を重ねてセンスと技術を磨いていくしかないのですが、ここでは基本の基本、どこで舌を突くのかということをまず覚えましょう。
楽譜のどこでタンギングするのか解説
タンギングのやり方は簡単です。音の始めに子音のTを発音するだけです。Tuと書けばわかりやすいでしょうか。母音uは発声しません。息のみです。
✍️基本的に音符に何も書かれていなければタンギングをします。

✍️スタッカートやテヌート、アクセントなどもタンギングをします。(それぞれの記号の吹き分け方はここでは説明を省きます。)

✍️スラーは始めの音だけタンギングをしてあとはしません。指だけ動かします。
ただしスラーの中に同じ高さの音が続いている場合は音を区別するためにタンギングします。

※同じ高さの2つの音が弧線で繋がれているのはタイと言ってスラーとは違います。タイで繋がれた2つの音は1つの音とみなされるので2つ目の音はタンギングしません。

✍️スラーとスタッカートが両方ある場合はタンギングします。

……こう書くと複雑に見えるかもしれません。でも難しく考えないでください!
基本的にタンギングはするものと覚えましょう。スラーの時だけ気をつけて。要は、
スラーが出てきたら頭だけタンギング!ほかは基本タンギング!
これでとりあえずはOKです。
慣れるまでは根気強く
アーティキュレーションを読む癖がついてしまえばあとは楽です。めんどくさがらずに慣れるまで根気強く頑張りましょう♪
私のレッスンではタンギングの間違いは聴き逃さず、意識できるようサポートしていきます。それだけ大事なことだからです。
始めはできなくて当然です。どこでタンギングをするかわからなければもちろん何度でも聞いてください。
アーティキュレーションに関する記号の吹き分け方や細かなニュアンスは、時代や様式、曲調など考慮しながらその都度お伝えしています。生徒たちは経験しながら自然に技術とセンスを身につけています。