何か楽器を始めてみたい人へ フルートがお勧めです

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人気楽器と徹底比較!フルートがおすすめの理由

何か楽器を始めてみたいが何をしたらよいかわからない、迷ってしまうという人は多いでしょう。基本的にはやってみたい!という気持ちを優先して楽器を選べばよいと思うのですが、やっぱりお財布事情、環境、難易度…などなど、新しく楽器を始めるにあたって気になること、わからないことが多いのも事実。

迷った方はぜひフルートをお手にとってみては。フルートははじめての人にもとっつき易く取り組みやすい魅力的な楽器です。

私がフルートをお勧めするいくつかの理由を、他の人気楽器、ピアノ、ドラム、ヴァイオリン、トランペット、サックスと比較しながら見ていきます。

お手頃価格

新しく楽器を始めるにあたり、まずは楽器を入手する必要がありますね。長期的に見れば購入した方が良いと思いますが、続くかどうか不安な方はまずはレンタルを利用してみるのも手かもしれません。

いずれにしてもお値段は気になるところです。フルートはお手頃価格で始められる楽器です。入門用楽器としてよく使われるメーカーは楽器によって様々だとは思いますが、ここでは今回取り上げた楽器が全て揃うヤマハでそれぞれの楽器の最低価格帯入門モデルを比較してみましょう。(税抜価格です。)

モデル税抜価格
フルート YFL-21289,100円
ピアノ YU11792,000円
ドラム RDP0F5120,186円
ヴァイオリン V25GA297,000円
トランペット YTR-233087,120円
サックス YAS-280158,400円

トランペットとフルートが安いですね。

フルートの場合、ある程度長く続けることがわかっているならばワンランク上の楽器をお勧めする場合もありますが、このヤマハの入門モデルはコスパが高くオススメできる楽器です。

なお、どの楽器も続けるにはメンテナンスなどの維持費がかかります。なかでも、ヴァイオリンの弦、サックスのリードは交換を頻繁に行う必要があるようです。フルートは定期的な調整は必要ですが、消耗品の交換や修理などの維持費は比較的低めです。

持ち運びや保管が楽

楽器を始めると、家での練習だけでなく部活やレッスン、リハーサルなどで場所を移動することも多くなります。楽器が軽量でコンパクトであれば、いつでもどこへでも気軽に持って行って演奏できますし、移動中の体力的負担も減らせます。保管も場所を選びません。フルートは持ち運びや保管がとてもしやすい楽器ですが、重さや大きさを他の楽器と比べてみましょう。

各楽器の重量と大きさ

フルート

フルートの重さは、材質によって様々ですが初心者が吹きやすい洋銀製は400g程度です。
長〜いフルートですが、そのままケースにしまうのではなく3つに分解して収納できます。ケースの長さは55cm程度で、専用のケースカバーに入れるとピアニカのような感じで持ち歩けますが、ピアニカよりもっと細長く、薄くて軽量です。コンパクトなので大きめトートバックやリュックにも入り、持ち運びも楽々です。

これは持ち運びの難しいピアノやドラムセットは勿論のこと、持ち運びのできるヴァイオリン、トランペット、サックスと比べてもかなり軽量でコンパクトです。

ピアノとドラム

ドラムセットは30〜50kg、ピアノにいたっては200〜600kgと桁違いに重いです。もちろん持ち運べないので、設置スペースや保管場所を考慮します。

私が東京で音大に通っていた時、住んでいたアパートが大学のすぐ隣の一部屋5畳の狭い物件で、もちろん音大生が多く住んでいました。私はフルート専攻なのでまだ良かったのですが、ピアノの学生はグランドピアノを置くともう他に何も置くことができず、ピアノの下に寝ていたそうです。。

ピアノもドラムセットも1.5〜2m四方ほどの設置スペースが必要です。ドラムセットはばらせるので家の中の移動はそれほど難しくはありませんが、練習後の保管場所の確保が大変ですね。ピアノなら引越しや移動の際には専門業者を呼ばねばなりません。

ヴァイオリン

重量は弓と合わせて500g程度と軽量!ですが楽器を分解できず、ケースは弓やその他のアクセサリーを収納できるように作られているのでかなり大きくなってしまいます。ゴルフのドライバー用ケースくらいの長さです。

トランペット

楽器は1kg程度。マウスピースのみ取り外し、他はそのまま収納しますので、やはりケースが大きくなります。シングルケースはならヴァイオリンケースより長さは短いですが、もう少し厚みがあります。曲によって2本も3本も持ち歩くことも多く、ダブルやトリプルケースはもっと大きいです。

サックス

ソプラノ、アルト、テナー、バリトンなど種類があり重量もそれぞれで1〜5kg。収納時の取り外しはマウスピースとネックのみで、一番大きなバリトンサックスの場合高さが1mを超すケースを背負って歩くことに!

こうして見てみると、フルートの形状が細長く、さらに3つに分解できるところが他の楽器に比べてコンパクトに収納できるポイントですね。他の楽器はそれぞれ特徴的な形をしており、分解がほとんどできない分ケースも大きくなり、ケースの重量もかなりのものです。

フルートは飛行機移動もストレスフリー

フルートは旅行に持っていくにもあまり荷物になりませんし、なによりありがたいのは飛行機に乗る時!楽器を演奏する者にとって飛行機移動の際は大切な楽器をどうするか、頭を悩ませるところです。フルートの場合そのストレスがまったくありません。

機内持ち込み?預け荷物?運命の分かれ目は“115cm”

コントラバスなどの大きい楽器は預けるしかなく、破損事故はよくある話。なのでなるべく機内に持ち込みたいところですが、チェロくらいの大きさの楽器を機内持ち込みにするなら楽器様の席を1つ取らねばなりません…お金がかかる!

機内に持ち込める荷物として多くの航空会社で“3辺の長さの合計が115cm以内“と定めていることが多いですが、今回取り上げている楽器の中で残念ながらこれを満たせないのはテナーサックスとバリトンサックス。

ピアノとドラムセットはそもそも飛行機で運べないことは言うまでもありませんが、ヴァイオリンとアルトサックスは微妙なところですね。場合によっては115cm以内に収まるサイズのケースを買い足す必要があります。これまたお金がかかります。

115cm以内に収まるフルート、トランペット、ソプラノサックスの中でも特にフルートはコンパクトで軽量なので、楽器以外にパソコンや本、身の回り品が多くても、機内手荷物の重量の制限(7〜10kgのことが多い)をほとんど気にすることなく荷造りすることができます♪

音がうるさ過ぎない

楽器を始めるにあたり気になるのは周囲への騒音。以下は今回取り上げている楽器の音量の範囲(デシベル)です。これは一般的な範囲であり、演奏方法や環境によって変動します。


音量の範囲(デシベル)
フルート80~100 dB
ピアノ60~100 dB
ドラム 100~130 dB
ヴァイオリン 75~100 dB
トランペット 100~120 dB
サックス 85~110 dB

参考にデシベルごとの音の目安をいくつか挙げます。


音の目安
40~50 dB静かな住宅街の音、静かな会話
60 dB普通の会話、交通の音
70 dB家庭用掃除機、大きな話し声
100 dBジェット機のエンジン音、ロックコンサート
130 dB爆竹、救急車のサイレン

こう見るとどの楽器の音もかなりの音量であることがわかります。騒音として不快に感じるのはだいたい60デシベル以上の音が持続的に続く場合とのこと。壁や距離を挟むため実際隣近所に聞こえる音は上記より穏やかですが、ピアノやドラムなどは床に置くため集合住宅などの場合は振動が周囲に伝わりやすくなります。楽器の音は興味のない人にとっては不快な騒音となり得ます。どの楽器の場合も防音対策や練習時間帯の配慮は必須です。

フルートは高音域の音色が割と鋭く音量も増すので、うるさいと感じられることもあり注意が必要です。ですが中音域や低音域は比較的柔らかい音色の楽器ですし、ドラムやトランペットやサックスほどの大音量ではありません(それらの楽器と一緒の部屋で練習すれば自分の音はほとんど聞こえません笑)。初心者の場合そんなに音量も出ないし、はじめのうちは高音域はあまり使いません。

音を出すこと自体は難しくない

楽器初心者にとって最初の関門は音が出るかどうか。音すら出ない状態が長く続けば、モチベーションを保つことが難しくなってしまいます。はじめての人に取り組みやすい楽器とは、音を出すはじめのハードルが高すぎないことが条件です。

各楽器の発音の原理と難易度

フルート

フルートの音を出す仕組みは、マウスピースの穴に息を吹き込んで空気の渦を作って音を出すという、とても原始的でシンプルなものです。ビール瓶の口に息を吹きつけてボーっと鳴らした経験はありませんか?あれと同じ原理です。

同じ吹奏楽器のトランペットやサックスと比較してみましょう。

トランペット

トランペットはマウスピースを唇に押し当て、唇を震わせて音を出します。この振動をうまくコントロールするには、唇の筋力や息の使い方、マウスピースを押し付ける圧力を調整する必要があります。初心者は唇を適切に振動させることが難しく、最初の音がうまく出ないことが多いです。また吹き始めに息のコントロールがうまくいかないこともあります。そして振動体、発音体が自分の体の一部なので、初心者はずっと音を出し続けると唇が疲れてしまい長くは吹いていられません。

サックス

サックスはマウスピースをくわえ、マウスピースに付いているリードという木の切片を振動させて音を出します。このリードをうまく振動させるには息のコントロールと口の中で適切な圧力をかけることが重要ですが、これが最初はうまくいかないことが多く、リード楽器で音を出す感覚には慣れるまで時間がかかることが一般的です。

私は中学時代に吹奏楽部の部活体験でサックスや同じシングルリード楽器のクラリネットを吹いてみましたが、全く音が鳴りませんでした!人によると思いますし、この経験から苦手意識がある私の個人的な感覚ですが、道具を使う分やはりコツが要ると感じました。

管楽器以外の楽器はどうでしょうか。

ピアノ

ピアノは鍵盤を押すと内部のハンマーが弦を叩き音が鳴る仕組みです。特別な技術や大きな力も要らず鍵盤を押すだけで音が出るため、誰でも簡単に音を出せます。

ドラム

ドラムも音を出すのは簡単です。スティックで打楽器を叩くだけで音が鳴るので、初心者でもすぐにリズムを楽しむことができます。私は小学校の管楽器クラブで打楽器をしていましたがとても楽しい思い出です。最初に特別な技術も必要なく入っていけたので、楽しく合奏に参加できリズム感を養うこともできたと思います。

ヴァイオリン

ヴァイオリンのような弦楽器は弓で擦って弦を振動させて発音しますが、弓の使い方にはかなりの技術が必要です。弓を持つ手の角度や弓のスピード、弓を弦に押し当てる力加減が難しく、最初の段階でうまく音が出ないことがよくあります。

フルートはすぐに音が出るから続けやすい、やりがいもアップ

フルートは発音の仕方が他の管楽器や弦楽器と比べてとてもシンプルな楽器です。なにしろ必要なのは息のみ。リードの調整や手入れも必要なく、はじめてフルートを吹く時に、最初に音を出すハードルが比較的低いです。はじめに音がまったく出なくて長い期間苦しむということはあまりないでしょう(ただし人によっては口の形を作るのが難しかったり、穴に息を吹き付ける角度を探すのに苦戦する場合もあります。特にビール瓶などを吹いて音を出した経験のない若い人などには難しく感じられることがあります)。音が出るのが簡単だからこそ、すぐに次のステップに進んで上達を実感できる楽器として、初心者にも取り組みやすい魅力的な楽器です。出た音を安定させたり、より良く美しい音色にしていくには苦労もあるかもしれませんが、そこにやりがいや楽しさを見出せればどんどん上達していくでしょう。

運指が簡単

音が出るようになれば次に習うのは運指ですね。運指が簡単ならすぐにメロディーが奏でられ、早い段階で成果を感じられるでしょう。この早期の成功体験がその後のモチベーション維持につながるので、初心者は運指が難しくない楽器を選ぶとよいと思います。

フルート

フルートのキーは、比較的直線的でシンプルに配置されています。指を使うポジションが覚えやすく、運指を覚える上での手間が少ないです。小学校の音楽で習うソプラノリコーダーと大きくは変わりません。多くのキーが指の位置に自然に合っているため、運指が複雑に感じにくいのです。

サックス

サックスにはフルートに比べて多くのキーが必要です。フルートは基本的に指を押さえる場所が6つのキーで運指が決まるのに対し、サックスはたくさんのキーが交差して複雑なシステムを持っています。サックスのキーシステムは複数の指を同時に使って音程を変えることが多いため、指の使い方に慣れるのに時間がかかります。

トランペット

逆にトランペットにはバルブ(ピストン)が3つしかなく、使う指も主に3本だけなので、運指という面ではフルートやサックスとは別の難しさがあります。運指はバルブを押すことによって音程を変えるため、各バルブの組み合わせを覚えることが重要です。例えば1番バルブだけ、2番バルブだけ、1番と2番のバルブを同時に押すなど、さまざまなバルブの組み合わせがあり、さらに同じ組み合わせでも唇の微妙な調整により音程を変える必要があります。私は小学校の管楽器クラブで少しトランペットを体験したことがありますが、この唇の加減で音程を変えるのに苦戦しました。今思えば息のコントロールと体の使い方でもう少し上手くできたかも?しれませんが、フルートのように運指だけで音程が決まる方が初心者の私には楽でした。運指の組み合わせも今では全く覚えていません笑

ヴァイオリン

ヴァイオリンの運指はフルートに比べてとても難しいです。フルートの運指はキーを押すことで音程を調整する簡単な仕組みで、運指自体は視覚的にも理解しやすいですが、ヴァイオリンは指の位置で微妙な音程調整をするため、少しでも指の位置を間違えると音が外れてしまいます。目で確認できない音程の正確さを耳と手で覚えなけばならず、特に初心者は音程が不正確になりやすいです。さらにヴァイオリンは弓を使って弦を弾く楽器であり、右手の弓の使い方と左手の運指を両方意識しながら演奏しなければなりません。この2つの動作をうまく連携させることが非常に難しいようです。ヴァイオリン初心者に「聴いていられない演奏」(失礼!)が多いのも頷けます。

ピアノ

ピアノの運指は比較的学びやすいですが、初心者は曲に合わせて適切な指遣いを覚えたり、指を独立させて動かしたりするのが難しいと感じるでしょう。右手がメロディー、左手が伴奏など、右手と左手で別のことを意識しなければならないのも難易度が高いと言えます。

ドラム

ドラムは他の楽器と違って、基本的に運指によって音程を調整するということはありません。しかし両手と両足を同時に使いこなす必要があり、さらにそれぞれが違ったリズムやパターンを演奏することが多く、初心者には非常に難しい楽器です。

フルートは初心者におすすめの楽器

その他にも、フルートは音色や見た目、構えた姿が美しい、フルート演奏は健康やボケ防止に良い、感情を込めやすい…など、お勧めしたいポイントがまだまだありますが、それについてはまたの機会に書くことにして、今回は他の人気楽器と比べてもお勧めできる点について述べました。

これまでの比較を表にまとめてみます。

フルートピアノドラムヴァイオリントランペットサックス
価格
持ち運び××
周囲への騒音
発音の難易度
運指の難易度

難易度に関しては人それぞれ感じ方は様々かもしれませんが、フルートは全ての項目において優秀と言えます。これから楽器を始めたいという人にとてもおすすめの楽器です。

国神フルート教室は上達したい初心者のみなさんに寄り添います

国神フルート教室では、フルートが全くのはじめての方にもわかり易く丁寧に教えることを心がけています。楽器購入の相談や楽譜の読み方など、気になること、わからないこと、なんでもご相談ください。

そしてせっかく始めたなら上達したいですよね?国神フルート教室では初心者にも早い段階から、フルート上達に一番大事なお腹の支えを意識して、呼吸や体を上手くコントロールできるように指導します。上達を実感できれば楽しく続けることができると思います。

初心者がつまづくポイントは理解していますが、時に上手くいかなかったり高い壁にぶつかることもあるでしょう。そんな時も気持ちに寄り添いながら何が問題なのか原因を一緒に探り、無理なく解決を目指します。

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